文法特急1を500周行った理由

ツイッターが不具合を起こしており、他の方の情報をタイムリーに見ることが出来ないようです・・・早く直るとよいのですが。(私だけですかね?)

----

今日は日曜日なので自分の好きなことを書きます。

私がよく聞かれる質問の1つで、

1駅1題 新TOEIC(R) TEST 文法 特急 | 花田 徹也 | Kindle本 | Kindleストア | Amazon

この本の続編でコラムを書いたこともあり、その後よく質問を受けるようになりました。

確か、コラムを書いたときはまだ990点を取っていなかったと記憶しています。

※コラムを書いた続編はこちらです。正直「2」もクオリティ超絶高いです。

新TOEIC TEST 文法特急2 急所アタック編 | 花田徹也 | 英語 | Kindleストア | Amazon

「よく1冊の本を500周も出来ますよね?」

とか

「どうやったら出来るんですか?」

や、

「この回数バカ!」

など、

・・・

といろいろなお声をいただきます。

まず結論からいうと、500周はカンタンに出来ます。

※1周=1冊の中にある問題をすべて解く

最初は実力でチャレンジして、

答え合わせをして、間違ったところをチェックして、

そこからは何度も繰り返してやる。

それだけです。

1日に3回やれば、167日、つまり約5か月半でできます。

このペースでやれば、1年で1,000周は出来ます。

ただ、何でやったのか?

何を目的にしたのか?

そこが一番大事なところです。

その点をもう少し詳しく話しますね。

確か2009年は、東京は三鷹にある某スタジオにTOEIC L&Rテスト終了後のラジオ番組をTOEIC満点講師の方と一緒に収録していた時のことです。

講師は、神崎先生、花田先生、森田先生、講師になる前のTEX加藤さん、

それと、990点取る前の濱崎さんと私。

このメンバーが(確か)メイン布陣でした。

正直、私と濱崎さんは、ラジオに出るたびに、次こそは、次こそは、と満点を目指して頑張ったものの、この年は2人とも結局1度も990点取得できませんでした。

メチャクチャ悔しかったですし、取れないことが情けなく、かつ後ろめたくも感じていました。当時、毎週濱崎さんと会って語り合う「定例会」の場もそのテーマが話題のの990%でした。

そんな中、

前述の当時の満点の4人が「特急シリーズ」というTOEIC本を文庫本サイズで同時に発売する、という情報をある日の番組収録後にお伺いし、色めき立ったのを思い出します。

単語・文法・読解の3冊で、特急シリーズの原点です。

確か、発売日に休暇をとって渋谷の書店でまっさきに購入したのを記憶しています。

早速取り組み、それぞれ3回(3週)ずつくらい解いたときに感じたファーストインプレッションで、

読解特急は、なるほど、正解はここに書かれていたか?

単語特急は知識を仕入れれば自分のモノになるな?

と妙に納得したのに対し、

文法特急だけは、一周して、少し引っ掛かりました、

ん?何でこれが正解になるんだ?

これはどうして不正解になるのかな?

というモヤモヤが残ったままでした。

そのため、この本をマスターすれば、自分の引っ掛かっているところが解消できるかな?

そうひらめいたのが500周やろうとおもったきっかけです。

正直500周やろうと最初から志していたわけではなく、徹底的にやりこんでやろう、というのが目的であり、思いです。

当然ですが、解いていくうちに正解は覚えていきます。

ページを見れば選択肢がわかる、みたいな。

なので、少しずつやり方を変えて、

選択肢を見ないで正解したり、

少し時間をかけてあたかも解説するように自分で思考し、

正解だけではなく不正解の選択肢も開設するようにしたり、

一番最後の問題から解いてみたり、

音声だけ聞いて問題のポイントだけ抜き出したり、と

あれやこれやいろいろやりました。

そうするうちに、他の問題を解いていても、

この問題はこれが正解。なぜならこうだから。

この問題のこの選択肢は不正解。なぜならこうだから。

そういう発想が自分の中ですぐに浮かんでくるのがわかりました。

そこにスピードを乗せて、さらに周回を重ねていくうちにいつしか500周超えました。

自分の生活に普通に取り込まれている、たとえば水を飲む、食事をするくらいの感覚でやっていたので、

さて勉強するか、

というより、

さて、自分が生きているかどうかの生存確認をするか、

そんな感じさえしていました。

正直500周を超えてからはカウントしていませんが、

手垢もついて、本の色も黒っぽくなって、自分の体と一体化したような感じでした。

(少し盛りました。スミマセン。)

その結果、

翌年の公開テストから、

Part-5の問題を見たときに、この問題の正解は何となくこれかな、

そういう見立てが瞬間的に出来るようになりました。

そして2009年のスコアアベレージが950点ほどだったのが、

2010年には980点にあがりました。

翌年には990点を取ることが出来ました。

正直、文法特急の問題は990点を取るための問題ばかりが収録されているわけではありません。しいて言うと800-860点を目指す方がどストライクで、ハイレベルでも900点を目指す

程度だと思います。

でも、ハイクオリティの教材を英文、選択肢、正解へのアプローチ、不正解の選別の方法、

全ての語彙、音声の活用

こうしたことを体得するには私の場合、気が付くと500周必要だった、という、

おそらく結果的にはそういうことだったのだと思います。

500周やったことは何も、1ミリも後悔していません。

おそらく万人に通じる学習法ではないな、となんとなく思います。

ただ、1冊の本を丁寧にこなすことで、想定する以上の力を出すことが出来るんだな

ということを感じました。

990点を取得した翌年に私はアルクさんより逆算シリーズ「3週間で900点」の執筆オファーを頂き、1冊の本を徹底的にやりこむことをコンセプトにして作りこみ、2013年に出版しました。今から8年前のことです。

【CD-ROM・音声DL・別冊模試付】3週間で攻略 TOEIC(R) L&Rテスト900点! (残り日数逆算シリーズ) | 大里 秀介 |本 | 通販 | Amazon

※2017年に新形式版に改訂しました。

当時は、本当に3週間で900点取れるのかな?という気持ちでしたが、

本当に900点突破する方が、

800点台後半の方

800点台前半の方、

そして730~740点台の方も現れました。

1冊の本で夢をかなえることを実践できることはうれしいことです。

そのうれしさを、叶える力を私に与えてくれたのはこの文法特急1でしたし、

いつしか特急シリーズ著者のお仲間入りをさせていただくことが出来ました。

そういう気持ちを忘れずに、新たな本をまた出していきたいと思います。

そういえば、先日の旺文社セミナーの時に気付いたのですが、

文法特急も増補版が出版されたようですね。

1駅1題! TOEIC L&R TEST 文法特急 (TOEIC TEST 特急シリーズ) | 花田 徹也 |本 | 通販 | Amazon

私はまだ拝見していないので、書店に行けるようになったら是非手に取ってみたいと思います。

ということで今日はもう少し原稿を進めてまいります。

明日からまた先日のセミナーで学習者の方から頂いた質問を取り上げていきたいと思います。

ご期待ください。

それでは。

Enjoy the rest of the day!

Tommy

初心者が英文を早く読む(終)

今週は「初心者が英文を早く読むには?」というテーマについて回答してきました。

このテーマは先日3/27に旺文社様・オープンゲート様主催にて行われたTOEICセミナーで事前に寄せられた質問でお答えできなかったものです。

何日かにわけてお答えしてきましたが、

ブログに書くと、ある程度ポイントを絞って示すことが出来て、それなりに有意義だな、と感じました。

ということで、質問については来週以降も取り上げていきます。

今回は、「初心者が英文を早く読む」の最終回です。

比較的易しい英文を読むクセをつける、ということについて話してきましたが、

やはり早く読むようになるには、「毎日一定の英文を読んでいく」ということに尽きます。

それにより、読むことに対する抵抗も少なくなります。

長文が苦手です。

そういう方に限って、「読む」ということを十分にやっていないのではないでしょうか?

もし、TOEICのスコアについてベストな成績を上げたいのであれば、

1日、Part-7を1セット相当読み切れる力が必要です。

とはいえ、そんな時間や体力がない、という方もいらっしゃるかもしれません。

本来ならばそこを乗り越えていく必要がありますが、

いたずらにその点を強調しても、スコアレンジが様々な方もいらっしゃいますので、

無理せず、少しずつ早く読めるようになる視点でお答えします。

1番効果があるのは、少しずつ読む量を増やしていく。

この視点です。

たとえば、毎日Part-2,5ならやれます。

こういう方は多いでしょう。

問題に取っつきやすいですし、正解不正解がすぐわかります。

でもPart-7は分量があるため、ちょっとやりづらい・・・。

もしそう考えるのであれば、

Part-7の冒頭にある2問つきの問題を1題から。

まずはここから始めていきましょう。

2問つきでも、分量が少ないものを選んでもかまいません。

表形式とかレシート、イラストが多い広告でもかまいません。

大事なことはまとまった情報を読んで理解する。

ここです。

例えば、Part-5は空所に問われていることを焦点に読み解きますが、

Part-7に関しては、書かれていることを理解して設問に臨めば、必ず解けるように出来ています。

つまり、「まとまった情報を読むトレーニングを普段から積んでおく」ことが重要です。

ですので、「まずは少量のまとまった情報を理解する」

それから、少しずつ分量が多いものに移行していく。

こういうスタンスで、「このタイプの題材はだんだんと早く読めるからそろそろいいかな」

そう思ったら、メール、手紙、というようにちょっと分量の多いものへ移行していきましょう。

ちなみに、表やレシートのようなものも早く読めると結構なメリットがありますよ。

特にQ.186-200の3つのパッセージを読んで解く際に、そのうちの1つが表、ということは結構ありますので、そこを素早く読めるようになる、というのはあなたの武器になります。

また、表形式やレシートを早く読めるようになると、

Part-3,4のグラフック問題も解きやすくなります。

これは読むということに加え、表やレシートの形式に「目が慣れる」ことで、

情報処理能力が上がることを意味しています。

ちなみに、練習の際は問題を解く、というよりも読むことに重きを置いてください。

ここは目的によってことなりますが、

今回のテーマは「英文を早く読む」ですから、

問題を解くのはそのあと。

まずは英文を読んで理解することを優先してください。

ちなみに、手前みそになりますが、

拙著のPart-7の本は、メール、広告といったそれぞれのトピックの読み方や問題のタイプを幅広く取り入れておりますので、

TOEIC L&Rテスト 壁越えトレーニング Part 7 (壁越えトレーニングシリーズ) | 大里秀介 |本 | 通販 | Amazon

もしご興味があれば手に取ってみてください。

スコア470~500点あれば、最初から少しずつ取り組むことで力がつくように出来ています。

それでは、みなさん、引き続き頑張りましょう!

応援しています。

Tommy